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経営者インタビュー6:道の駅みま 支配人 松浦友昭氏

平成31年最初の経営者インタビューは、道の駅みまの支配人 松浦さんです。

松浦さんは愛媛朝日テレビのスーパーJチャンネルえひめでコメンテーターとしてもご活躍されています。いつもの優しい笑顔とウイットに富んだトークであっという間の時間でした。

御社について 創業年 業務内容 特徴など

2003年2月10日設立された株式会社うわじま産業振興公社。「道の駅みま」「道の駅みなとオアシスうわじま きさいや広場」の運営管理を行っています。農産物販売・一般小売が主な業務です。

従業員の人数構成は?

テナントの方々も含めて31名です。

支配人ご自身の簡単な経歴について

宇和島東高校を卒業後、松山商科大学(現 松山大学)に入学。卒業後は株式会社いよてつそごう(現 株式会社伊予鉄高島屋)に入社しました。平成22年に定年退職するまでデパート業界の第一線で働き、業界の全盛期の華やかな時代を経験しました。その後平成22年9月に地元三間町の「道の駅みま」支配人に就任し現在に至ります。

支配人になって取り組んだこと

平成24年3月の高速道路延伸に向けて、1年前から地元の「みま米」に徹底的にこだわった「お米プロジェクト」を「道の駅みま」のスタッフ・住民と供に企画し取り組みました。また、三間インターンチェンジを降りてもらうための仕組みづくりにも力を入れました。三間~松野は実は高知県の文化が色濃い場所。近世から戦後まで松野町の旧松丸街道は高知との交易の拠点であり、伊予弁と土佐弁が飛び交う宿場町でもありました。そこで、土佐、四万十への玄関口として、また高知から愛媛への玄関口として四万十川流域を含む四国西南部の拠点となるべく新しい企画の提案、情報発信を行っています。

集客の面では地元の方はもちろんのこと、中予からお客様を呼ぶべく、施設、商品、サービスについての整備を行いました。屋外テラスのウッドデッキや子供が裸足で遊べる芝生広場、基調カラーであるグリーンのパラソルなどで里山のリゾート感を演出しています。また、仕入れる商品のラインアップにも気を配っています。地元の旬野菜を始め、お酒、お菓子など来店いただく方のニーズを考えた差別化された特産品を取り揃えています。顧客目線でのプライスカードの統一、商品陳列、シンプルで印象的なロゴ作成などのコーポレート・アイデンティティ (CI) にも力を入れました。

今後のビジョン

四国西南部の地域振興・観光の継続的なハブ的拠点となるためにfacebookでの情報発信には工夫をしています。営業的な情報は控えめに他の地域の情報発信も行い、更なる顧客づくりに努めて行きたいと思います。また、トレーサビリティを全出荷者で取組み、常に「お客さまのため」を念頭に置いた施策を行なっています。

人材育成について

当駅で働いているみんな、それぞれ違う業種、経験、価値観の人たちが集まって来ているので共通言語を創りました。「お客様にとって自分の行動はどうですか?」を判断基準で行動するようにしています。

それともう一つ、誰にでも分かり易い「数字で話す」ということを徹底し、それをもとにお客様にとってより良いサービスを提供できるように指導しています。

従業員は出荷者、取引先さんに向き合う際には「営業させていただいている感謝」を込めて、「○○さん」とさん付けで呼びかけるようにしています。また、トイレが清潔であることがマナー向上にも繋がるという信念のもと、施設の美化に取り組むことを推進しています。トイレに季節のお花を生けてくれたスタッフに対して朝礼時に褒め、働く上での満足度を上げるように接しています。また、売り場担当のスタッフは、計数も含めて目標を達成することが満足感の向上に繋がるようにサポートも行っています。従業員満足向上がお客様満足度向上に繋がるということです。

インタビューを終えて

今回、お話を伺って「みま」が人気の道の駅になるのは立地だけでなく、松浦さんの経験に基づいた取り組みがあったのだという事がよく分かりました。

昨年7月の西日本豪雨災害では「道の駅みま」も浸水等の甚大な被害に見舞われました。しかし、松浦支配人の強力なリーダーシップのもと、なんと1日半で可能な範囲での営業を再開されたと伺っています。「道の駅」が果たす役割を常に念頭に仕事に取り組まれている松浦さんだからこそ、これほど迅速な対応が可能だったのだと思います。これまでのご自分の経験をフルに活用し、強いリーダーシップで従業員と共に進む姿に地元三間への強い愛を感じました。ありがとうございました!

Posted by 玉野 聖子