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経営者インタビュー3:株式会社マサノ 取締役部長 寺井基樹 氏

経営者インタビューは、次代を担う若手経営者、後継者の方にもお話を伺っています。
今回は四国中央市の株式会社マサノの取締役部長 寺井基樹 氏にお話を伺いました。

御社について 創業年 業務内容 特徴など

祖父が昭和27年に紙紐製造業を始めました。それから有限会社石川紙紐製造所として米麦紙袋用紙バンドの製造販売、スリッター加工などを行っていました。法人化30周年を機に、株式会社マサノに社名変更し、現在は父が社長。私自身は取締役部長として仕事をしています。

業務内容は医療用の紙製品の検品や検査を行うメディカル部門・検品検査部門、紙・不織布・フィルム等のスリッター加工では、お客様からお預かりした品(紙・不織布・フィルム等)のスリッター加工を行っています。また枚葉紙を指定された寸法にカットする裁断加工を行う部門や、農業資材や梱包資材、手芸等で使用される紙紐・紙バンドの製造販売なども行っています。

 

従業員の人数構成

本社工場と川之江工場の2工場を合わせて50名程です。

 

ご自身の略歴について

昭和58年に寺井家の次男として生まれました。小学校の頃から、父の後を継ぎたいという気持ちは持っていましたが、大学卒業後は大阪が本社で社員数が9000人を超える機械物流メーカーに就職し、9年間働きました。

始めの3年間は機械設計を行い、次の6年は東京でレイアウトエンジニアをしていました。これからの少子高齢化にマッチした物流システムを提案することを行っており、とてもやりがいのある会社でしたが、結婚をきっかけに父から打診があり、家業を継ぐために愛媛に戻ってきました。

 

入社後取り組まれたこと

2年前、平成28年2月に戻ってきました。学生時代などでもアルバイトしていたので分かっているつもりでしたが、実際に各工場それぞれに入ってみると、驚くことも多かった、というのが正直なところです。機械を動かすための安全性や生産性ということも影響しているかもしれないのですが、同じ部署内でも業務の進み具合や状況が分からない、お互いに話すチャンスがないなどの課題が見えてきました。

 

その中でも特に人材育成の面で取り組まれたこと、苦労したことなど

まず従業員にそれぞれに困っていること、要望などヒアリングを行いました。また朝礼での情報共有が不足していたことも気になっていたので、朝礼を活性化できるような工夫、ホワイトボートやグラフなどを使って仕事を見える化したり、メモなどで伝えたいことを残す工夫などを行いました。

また別の工場では、書類や事務手続きが多いことが従業員の負担になっていると思い、業務を改善して事務処理を簡素化するなどの改善も行いました。現在は事務所で会社全体の労務関係などを整備しています。

こうやって振返ってみると、2年前に会社に入ってから、ずっと人に関わることを中心に改善に取り組んでいますね。

 

採用状況について

これまでは中途採用を中心にしていましたが、今後は新卒(高校、大学など)採用も、積極的に行っていく予定です。

 

今後求める人材は

どの会社でもそうだと思いますが、会社にはいろんな方が働いています。お互いを尊重し、認め合い、学び合える協調性を持った人材はチーム力を高め、マサノの価値を高めてくれると考えています。

 

今後の会社のビジョンを聞かせてください

マサノと言えば、品質、納期ともにスリット業界で一番と言われる存在になることを目指しています。
そのために、従業員がお客様志向で仕事に打ち込めるように、従業員が安心して働ける環境をつくる必要があると考えています。そのために、私自身ももっと力を入れて社内の信頼が高まるような工夫を行っていこうと考えています。

 

寺井さんご自身の現在のプライベートは

以前はフットサルや野球など体を動かすこともしていたのですが、今は地元の若手経営者の勉強会に参加して交流を深めています。また一人娘の成長も大きな楽しみの一つです。

 

インタビューを終えて

寺井さんにお話を伺うと、3代目として次世代を担う責任感と気概が伝わってくるようでした。大企業でのお勤めの経験も活かしながら、自社の人に関わる課題をどう解決していったらよいか、常に前向きに考えていらっしゃる様子が印象的でした。

 

 

株式会社マサノHP  http://masano-co.jp/

 

Posted by 玉野 聖子