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経営者インタビュー2:株式会社ハート-代表取締役社長 堀内章氏

経営者インタビュー第2回目は株式会社ハート 代表取締役社長 堀内章さんです。

御社について 創業年 業務内容 特徴など

創業は昭和27年1月。株式会社ハートの設立は、昭和38年です。東京都にある本社と愛媛県松山市にある大可賀事業所の2つの拠点を中心に営業活動をおこなっており、魅力のあるアイデアお菓子を企画する会社です。

 

従業員の人数構成は?

社員62名 パート75名 最近の新卒採用は女性が多いですね。

 

社長ご自身の簡単な経歴について

33歳で株式会社ハートに入社しました。それまでに培った営業の経験を活かして、入社後もほぼ営業の現場でしたが、もちろん製造、開発部門も経験しています。先代の社長の「会社を任したい」という思いに応え、2014年6月に代表取締役社長に就任しました。

 

社長になって取り組んだこと

創業者にとって、会社は自分の子どもと同じ。それほど大切な会社です。私が社長を引き受けて大丈夫かと不安がありましたが、自分ならどのような経営ができるだろうかと考え、努力してみようと思いました。経営者は上りのエスカレーターに乗っている状態を作るのが仕事。現在は、社内のことにはあまり口出しせず、本部長に部門のことは任せるようにしています。そして何かあれば本部長を通じて報告を受けるようにしています。自分自身は、海外へ向けて販路拡大や社員の採用を主に担い、中小企業家同友会の活動も積極的に行っています。

 

また、自分に託されたのは会社を変えていくということ。ただそれも自分だけでやるのではなく、周りを巻き込んで取り組んでいます。
良い社内風土創りのために考えた、「5つの運動」を2014年からスタートしました。

1.環境整備運動
2.あいさつ運動
3.サンクスカード運動
4.共育会運動
5.ブランド価値向上運動

これら5つの運動を推進するプロジェクトを立ち上げ、それぞれの項目を推進するチームを作りました。私が伝えることは凡事徹底ということのみ。活動内容はプロジェクトメンバーが考えて決定し進めて行きます。自分たちで決めることで、やらされているではなく主体性をもって取り組むことができ、継続につながって行きました。各プロジェクトチームのリーダーを始め、自分以上にやってくれる社員がたくさんいます。

社員大会では、プロジェクトの推進委員や、頑張っている人を表彰し、朝礼では、頑張っている人たちへの感謝を伝えています。「社長が話すこと・言い続けること」が社員のモチベーション向上につながり、プロジェクトを継続していくうえでとても大切だと考えています。また四半期ごとにプロジェクトの発表会を行っており、自分が好きなことで会社の役に立っていると感じることが社員の充実感につながっていると感じています。

 

5つの運動を行うことで、最初はあまりコミュニケーションをとれていなかったメンバーが、良い点も悪い点も含めてお互いを知り、協力体制がとれるようになってきました。中には積極的でない社員もいますが、その対応を求められることがリーダーの成長にもつながっています。

 

今後のビジョン

10年先もこのままの好況が続くとは思いません。時代の変化を見越して、他社とは違った新しいことへ取り組んでいます。失敗を繰り返しながら、自分たちで作り上げ、企業として成長をしていきたいですね。

 

人材育成について

社長就任当時は新入社員の内定式も行っていませんでしたが、その後、内定式を行うようになり、入社後は年齢の近いメンターが毎週金曜日に新入社員の相談に乗るという仕組みを作りました。自分自身も業務日報に目を通し、毎週、をしています。

 

また、5つの運動のひとつ、共育会では、部内でスキルアップするための研修や、読本による研修、外部研修、他企業の会社見学会研修(他企業の良いところを学ぶ研修)など、四半期ごとに計画を立てて実施しています。社員が受けた研修や本を読んで感じたことをPCで記入し、全員で共有できるようにしており、「経営者も社員もパートさんも共に学び成長していく」ことを大切にしています。

 

採用したい人材

今後採用したい人材は「素直に人の話を受け入れる人」「志が高い人」「相手を思いやる気持ちを持っている人」。特に「志が高い人」というポイントは、仕事をしていく上ではとても大切なことだと考えています。

 

インタビューを終えて

いつお目にかかっても、素敵な笑顔の堀内社長。創業家から会社を託された重責を、持ち前のポジティブ思考で楽しんでいらっしゃるご様子でした。経営者がするべきことを明確に持ち、その考えに基づき、持ち前の巻き込み力を発揮して、新しいハートを作るべく日々邁進していらっしゃいます。10年後、20年後に向け、社長と従業員の皆さんが一体となって進んでいる会社だと感じました。ありがとうございました。

Posted by 玉野 聖子